「サービスページを作ったのに検索結果で全然上位に表示されない」
こんな経験、ありませんか?
かつては“サービス名+地域名”で作ったページを公開すれば、一定の順位が取れていました。
しかし、現在のGoogleの検索結果は大きく変化しており、従来の方法では上位表示が難しくなっています。
では、今どんなSEO対策が必要なのか?
結論から言えば、それは「ブログによる情報提供+構造化データによる検索エンジンへの明示+サービスページへの自然な誘導設計」です。
この記事ではその全体像を解説していきます。
目次
検索結果はここまで進化している
ユーザーが求めるのは「比較・事例・体験談」
今の検索ユーザーは、すぐに申込ボタンを押すことはありません。
まずは情報収集し、選択肢を比較し、失敗しない判断材料を求めています。
そのため検索ワードも、「〇〇 岡山 料金」ではなく、「〇〇とは」「〇〇の選び方」「〇〇の注意点」「〇〇 比較」といった学び・調査型のキーワードが増えています。
そしてその検索意図に応える事が出来るのが、サービスページではなく、情報型コンテンツ(ブログ・Q&A・体験談)なのです。
ゼロクリック検索/リッチリザルト/AIサマリーの台頭
検索結果画面(SERP)も進化しています。
Googleは検索キーワードに対して、ページをクリックさせる前に答えを出すゼロクリック検索を増やしています。
- FAQの展開表示
- サイトリンク付きのカード
- AIによる自動要約(Search Generative Experience)
これらに対応できていない従来型のサービスページは、検索エンジンで表示されることが無いので、クリックすらされないまま埋もれてしまう時代になったのです。
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今のSEO対策で最重要なのは「見込み客の検索意図」
見込み客が検索しているのは「依頼先」ではなく「判断材料」
たとえば外構工事の見込み客は、「外構工事 ○○市 業者」ではなく、まずは「外構工事とは」「失敗しない業者の選び方」「費用の相場」といったキーワードで検索しています。
これは、「すぐに申し込む」のではなく、「ちゃんと比較して失敗したくない」という意識が強いためです。
したがって、サービス紹介ページだけではなく、こうした検索意図に応えるブログ記事や施工事例ページが、検索結果で評価されやすく、最終的な成約にもつながりやすくなります。
外構工事業界における検索意図の具体例
情報収集・基礎知識を求める段階
想定検索キーワード | ユーザーの意図 |
---|---|
外構工事とは | 外構工事の範囲や意味を知りたい |
外構工事 費用 相場 | どのくらいの金額がかかるのか目安を知りたい |
外構工事 種類 | どんな工事内容があるのかを把握したい |
エクステリアとの違い | 専門用語に混乱していて意味を整理したい |
比較・失敗防止を意識する段階
想定検索キーワード | ユーザーの意図 |
---|---|
外構工事 業者 選び方 | 業者によって質や価格が違うので、選び方に不安がある |
外構工事 トラブル | 失敗例を知って、同じミスを避けたい |
外構工事 クチコミ | 実績や施工内容に満足できるか確認したい |
意思決定直前の段階
想定検索キーワード | ユーザーの意図 |
---|---|
外構工事 ○○市 おすすめ | 地元で評判がよく、信頼できる業者を探している |
外構工事 施工事例 ○○市 | 自分のイメージに合った事例を見て確かめたい |
外構工事 相談 無料 | まずは話を聞いてみたい、でも営業されるのは怖い |
このように、見込み客は「今すぐ依頼」ではなく、「まず情報を集めたい」という検索行動をしています。
検索上位を狙うには、この“検索意図”に沿ったコンテンツの用意が欠かせません。
今のSEO対策で最重要なのは「見込み客の検索意図」
歯科医院の見込み客が検索しているのは「医院名」ではない
たとえば歯科医院を探している見込み客は、「岡山市 歯科医院 おすすめ」だけでなく、
「虫歯 初期症状」「親知らず 抜くべきか」「インプラントとブリッジの違い」など、
“症状”や“不安”をベースにしたキーワードで検索する傾向が非常に強くなっています。
これは、「どの医院に行くか」ではなく、「まず自分の状況に合った治療を知りたい・判断したい」という
安心感と納得感を求めた検索行動です。
歯科医院の見込み客の検索意図の具体例
情報収集・基礎知識を求める段階
想定検索キーワード | ユーザーの意図 |
---|---|
歯が痛い いつまで我慢できる | 自分の症状が緊急かどうかを知りたい |
親知らず 抜くべきか | 抜歯の必要性を判断したい |
虫歯 初期症状 写真 | 今の状態が虫歯なのかどうか確認したい |
インプラントとは | 治療法の概要やメリット・デメリットを知りたい |
比較・失敗防止を意識する段階
想定検索キーワード | ユーザーの意図 |
---|---|
インプラント ブリッジ 違い | 自分に合う治療法を比較したい |
無痛治療 歯医者 岡山 | 痛くない治療法があるか不安なので調べたい |
歯医者 セラミック 保険適用 | 金額の差や保険の可否を知りたい |
小児歯科 何歳から | 子どもの通院について具体的に知りたい |
意思決定直前の段階
想定検索キーワード | ユーザーの意図 |
---|---|
歯医者 岡山 評判 | 信頼できる歯科医院を探している |
歯科医院 岡山駅近く 日曜診療 | 生活スタイルに合う通いやすい医院を探している |
歯医者 口コミ 岡山 インプラント | 自分と似た悩みを持つ人の体験談を確認したい |
このように、歯科医院のSEOでも大切なのは、
「治療名」や「医院名」ではなく、“見込み客が感じている不安や判断の材料”をキーワードにすることです。
事例・体験談・プロの視点がコンテンツ差別化の鍵
他と差別化されたコンテンツを作るためには、「経験」が重要です。
体験談・お客様事例・プロの目線による解説など、実際に対応してきた現場のリアルな声があれば、読者からも検索エンジンからも高評価を得やすくなります。
検索エンジンと人の両方に響く設計
どれだけ丁寧に書かれたブログやサービス紹介ページであっても、
Googleの検索エンジンが「その内容をどう判断するか」が順位に大きく影響します。
検索エンジンは人間のようにすべての文章を正確に理解できるわけではないため、
「これはFAQです」「これはサービスです」と明確に伝えるための仕組みが必要です。
そこで登場するのが構造化データ(schema.org)です。
これはHTML内に特別なマークを追加し、検索エンジンに「この情報は○○の意味を持つ」と正しく伝える技術です。
この構造化データを活用することで、検索結果にFAQの展開表示やレビュー、パンくずリスト、料金情報などが表示され、検索結果で目立ちやすくなり、クリック率も上がりやすくなります。
構造化データがもたらすリッチリザルトの効果とは?
たとえばFAQ構造化データを埋め込めば、検索結果画面で下記のように展開されます。
Q:Instagramの位置情報が表示されない理由は?
A:Apple Mapsに登録されていない可能性があります。
このように検索結果に目立つ表示を与えることでクリック率(CTR)を大幅に高めることができます。クリックされやすい=評価されやすい=順位が上がるという正の循環が生まれます。
どんな構造化データを入れるべきか
構造化データにはいくつかの種類があり、コンテンツの種類に応じて使い分ける必要があります。
「ブログ記事」には記事を表すデータ、「サービス紹介」にはサービス情報を明示するデータ、
「よくある質問」にはFAQとしてGoogleに伝えるためのデータがそれぞれ用意されています。
これらを正しく使うことで、Googleがそのページの内容を正確に理解し、
検索結果に“目立つ表示(リッチリザルト)”として反映されやすくなります。
以下に、主に活用される構造化データの種類と、それぞれの用途をまとめました。
種類 | 概要 | 適用先 |
---|---|---|
FAQPage | よくある質問 | ブログ・Q&A |
Service | 提供サービスの詳細 | サービス紹介ページ |
Article | 記事コンテンツ | ブログ記事全般 |
Breadcrumb | パンくずリスト | 全ページ共通推奨 |
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そして最終目的は「サービスページへの誘導」
ブログからサービスページへ流す導線の作り方
ここまでで構築したブログ記事の役割は「情報提供」だけではありません。
なるほど、これは信頼できる”と思ってもらえたタイミングで、サービスページへと誘導するのがポイントです。
具体的な導線設計は以下のような箇所で効果的です:
- 目次下(記事冒頭)
- 解説中盤(読者の理解が深まったタイミング)
- 記事末尾(自然なまとめの流れ)
成果に繋がる記事構成とCTAの工夫
効果的なCTA(行動喚起)には、以下のようなパターンがあります:
- 「無料診断」や「チェックリストDL」 → 資料請求やリード獲得へ
- 「設定に不安がある方へ」 → サービスページへのリンク
- 「体験談をもっと読みたい方はこちら」 → 事例紹介ページへ
バナーを設置するだけではなく、「安心」「納得」「緊急性」のどれかを感じさせる工夫が効果的です。
まとめ
サービスページだけを作っても、検索結果で埋もれてしまう時代。
これからのSEO対策においては、以下の3点を軸に考える必要があります:
- 見込み客の検索意図に応える“ブログ”
- 検索エンジンが理解しやすい“構造化データ”
- 信頼を生んで自然に流れる“サービスページへの導線”
この3つを揃えてこそ、ようやく現代の検索エンジンに評価され、
検索→クリック→コンバージョンという流れが作れるのです。